松下孝之助の本を読んでいると、思わず姿勢を正している自分を発見します。

その本はやさしく問いかけてくるのですが、その端々に怖いくらいの力強い思いが含まれているのです。

人間を考える―新しい人間観の提唱・真の人間道を求めて

人間を考える―新しい人間観の提唱・真の人間道を求めて人間を考える―新しい人間観の提唱・真の人間道を求めて
松下 幸之助
PHP研究所 刊
発売日 1995-01
価格:¥690(税込)
オススメ度:★★★★★




最高です。 2005-03-31
宇宙の原理から人間道を説いている究極的な哲学である。
すでに生命は宇宙に織り込み済みの存在であり、物質系の振る舞いの
一つであることが分かる。宇宙も進化創造し続け、宇宙に内包されている生命も進化創造し続ける。更に心を所有する人間も自ら進化創造する機能を持ち得る。そこには共通の原理があると言える。人間が社会システムの一機能になることにより、社会を進化創造させていく。このことを実感させられた。人間はつい自分の本質を忘れ、自分の感情、欲望にとらわれ生き続けることが多いので、この本を読んで人のあり方を思い出しましょう。

魂の一撃 2005-01-15
松下幸之助はこの本を書き上げた後、「もう死んでもいい」とまでいったそうである。経営の神様の著書ということで、興味を持つ人の多くはビジネスマン、経営者の方ではないかと思うが、即効性のあるメソッドなどはこの本に限らず松下氏の著書には期待できない。
だがそれは深さの証でもある。
だからただ読んだだけでは何も身につかないが、本気になって取り組めば、この本から得たことは経営にも日常生活にも活かせる。
浅はかな自己啓発本に辟易しているような方には是非読んでいただきたい。一度読んで本棚の奥に眠ってしまう本が多い中で、繰り返し読むに耐える伴侶となってくれるはずである。


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【松下孝之助の生涯】
1894年生まれ。1989年永眠。

和歌山県和佐村で小地主8人兄弟の末っ子として生まれましたが、父が相場で失敗し、小学校を中退、単身、親元を離れて大阪に丁稚奉公に出ます。

その後、自転車店、セメント工場などに務めた後、これからは電気の時代が来ると直感した松下は、大阪電灯(現関西電力)に入社し内線係見習工となります。

そして、22歳の時に会社を辞めて独立。電球ソケットを製作、販売するも、商品が売れずに食費にも困るような苦労をします。

その後、徐々に受注が増え、翌年には松下電気器具製作所を設立。ランプ、アイロンなどを製作し、1930年に非常に故障の少ないラジオの開発に成功し、これで松下の名前は一躍有名になりました。

1933年には事業部制を実施し、本体は松下電器産業株式会社に改組する一方、松下電器貿易、ナショナル電球、松下造船などといった関連会社を次々と設立していきました。

戦後は一時GHQによる財閥解体の余波で生産活動ができない状況に陥りますが、ひとつずつ生産再開の許可を勝ち取り、昭和30年代には完全に復活しました。

その後、1952年にはオランダのフィリップスと提携。1959年にはアメリカ松下電器を設立。松下はやがて世界のパナソニックになっていくのです。

第一線から身を引いた後は、PHP運動を通して真理の社会的実践を目指しました。

1980年には、これからの日本には信念あるリーダーが必要と考え、松下政経塾を開塾。多くの有望な政治家の育成に努めたのです。